「水素なんぞが効くはずがない」、という意見と、逆に「水素は何にでも効く」、という意見、もちろん、両方、誤りです。

水素水に水素風呂、昨今は水素吸引も商業ベースで使用されており、良かれ悪しかれ、多くの人が水素のことを知っています。

しかし、水素とは一体何なのか、どれだけの人が正しく理解しているでしょうか。

ある人は水素イオン、ある人は水素ラジカル、と答えるかもしれません。

あるいは、水素水の低い酸化還元電位(還元する力が強い)が重要なのだ、とちょっと専門的なことをご存知の方もおられるでしょう。

当学会が研究しているのは、分子状水素、つまり水素ガスのことです。

水素ガスがほんのわずかですが、水に溶けているのが水素水です。

水素ガスはクリーンエネルギーとして有名で、酸素と反応すると爆発する、という恐ろしいガスだと思われる方もいるでしょう。気球に使われているのも水素ガスです。

水素ガスはもっとも小さな分子で、分子量はたったの2です。

そのようなガスが我々の身体に少なからず影響するということは驚きで、だからこそ、我々は研究しているのです。

水素ガスは吸入療法が厚生労働省の先進医療Bとして2016年に承認されました。

現在も脳卒中をはじめ、いろいろな臨床試験が行われています。

まだまだ研究の最中で、明らかな結論は出ていません。

動物やヒトで盛んに効能が研究されている一方、水素ガスが体内のどこに作用してどのように働いて効果を示すのか、まだまだわからないことが多々あります。

 

水素ブームの問題は、水素ガスは医薬品と異なり、食品添加物として認可されているため、簡単に使うことができることです。

医学的根拠なしに、アレにも効く、コレにも効く、という謳い文句に騙されないためには、正しい知識を身につけ、自ら判断することが重要です。

水素ガスが実は入っていない、使い方が間違っているために効果がない、あるいは逆効果になることもありえます。

現在、どこまでわかっていて、どのような検証が行われていて、どのように使用されるのが正しいのか、それを知っていただくのが本・公開講座の目的です。

 

水素にご興味のある方の参加をお待ちしております。

 

第9回日本分子状水素医学生物学会・大会長

野田 百美

第9回日本分子状水素医学生物学会 市民公開講座にあたって